この記事では初めてMacを買う人のために書きました。
このような記事は、ネットやMac Fanなどの雑誌で何度となく取り上げられているものですが、私の感想と少し異なることもあるので書いてみました。
まとめ
- 机利用専用で良いならiMac 5K
- 家庭内モバイルならMacBook Pro 15インチ
- モバイル用途ならMacBook Pro 13インチ
- 軽さを最重視するのでなければ、MacBook Retina 12インチはやめておくべき
デスクトップかノートか
パソコンを選ぶときに最初に大きな選択肢になるのが、デスクトップ型かノート型かというところでしょう。
Macの場合、Windowsと異なり、ノートの価格対性能比が非常に低いと感じています。
具体的にいうと、安価モデルであるデスクトップ型のiMac 4Kと、ノート型の最高位モデルであるMacBook Pro 15インチは、ほぼ同じ程度の性能ですが、ノート型の方が倍以上も高くなっています。
そのため、モバイル性能を全く求めないのであれば、デスクトップ型を買うのが一番だと思います。
デスクトップ型の選び方
デスクトップ型には大きく分けて、21インチモデルと27インチモデル、ディスプレイ別売りのMac miniの3種類があります。
まず選択肢から外すべきなのは、21インチモデルの最下位モデルです。このモデルはディスプレイが低解像度なのに高解像度モデルと2万円しか変わりません。
そのため、選択肢としては、iMac 4KとiMac 5Kだけとなります。
iMac4Kと5Kのどちらを選ぶべきか
机の大きさが許すのであればiMac 5K一択になります。
性能と拡張性が5Kの方が高いためです。
具体的にいうと、iMac 4KのCPUはノートパソコン用のものですし、ディスプレイ解像度も5Kとは圧倒的に違います。一番大きなのは、最大RAM容量と、自分でRAMを追加できるかというところです。
iMac 4KもiMac 5Kも標準モデルではRAMが8GBになっています。よほど利用用途が軽い場合は別ですが、メイン端末として本格的に使うのであれば16GBは必要だと思った方がいいでしょう。iMac 4Kは8GB追加するだけで22,000円かかります。自分で増設すれば半額で済みます。
また、RAMの最大容量もiMac 4Kが32GBに対して、iMac 5Kは64GBと倍も違います。現在の一般的な用途で64GBも必要になることはありませんが、Macは壊れなければ5年~10年使えます。5年前のスペックだと4GB~16GBでしたが、今は16GB必要となっています。そう考えると10年後には64GB必要になる可能性もないとはいえません。
iMac 5Kの5Kのカスタマイズについて
iMac 5Kは全ての機種がFusion Driveに対応しています。Fusion Driveとは、高速なSSD(半導体ドライブ)とハードディスクドライブの両方を内蔵し、よく使うデータやプログラムは高速なSSDに移行することで、通常の利用を高速化する仕組みです。しかし、1TBモデルと2TBモデルでSSDの容量が4倍も違うため、1TBモデルではSSD不足となり、動作が緩慢になってしまう可能性があります。
ですので、最上位モデルを選ぶか、CTO(カスタム)する必要があります。
また、SSD環境になれるとFusion Driveでも遅く感じることが多々あるので、CTOをするのであれば、小容量でもSSDにした方が快適に使えます。
オススメのCTOは、最下位モデルをSSD 512GBに変更したモデルで、別途自分でRAM 16GB(8GB x 2)を増設して24GBにするものです。もし予算に余裕があるのあれば、SSDを1TB、RAMを32GB(16GB x2)増設して40GBにしておくと、ほとんどの作業で困ることはないでしょう。
iMac 4Kのカスタマイズについて
机の大きさの問題でiMac 4Kを選ぶのであれば、RAM 16GBモデルがないので、CTOしないという選択肢はありません。最低でもFusion Driveを選びましょう。ただし、iMac 4Kでは2TB以上を選択できないので、できればSSDを選んでください。容量については5Kと同じように512GB/1TBを選んでください。
オススメのモデルは最上位モデルで、RAM16GB、SSD 512GBにしたモデルです。ただ、CTOするとiMac 5Kとほとんど値段が変わらなくなるので、どうにか机を広げてiMac 5Kを選んだ方が価格対性能比が高くなります。
Mac mini(2018)
もともとの記事では、iMac以外の選択肢はない、と書いていたのですが、2018年にアップデートされたMac miniは、iMacより性能が高いという逆転現象が起きてしまいました。また、HDD/Fusionドライブでなく、SSDが標準仕様となりました。
Thunderbolt 3にも対応し、4K/60Hzにも対応しました。
実のところ、ディスプレイ、キーボード、マウスを別途用意できるのであれば、一番オススメできるものとなっています。
このMac miniの方針転換を見ると、次期iMacでは吊るしモデルでもSSDが標準となる可能性が結構高いのではないかと思われます。
もし、今すぐ必要でないのであれば、今年の6月ごろに発表されるであろうiMacを待つことをオススメします。
今すぐパワーのあるマシンが欲しい人は、Mac miniという選択肢もありだと思います。
ノート型の選び方
ノートパソコンを選ぶ前提として持ち歩くことを前提としていると思います。性能を求めるなら15インチを選ぶべきだと思いますが、非常に高価になっています。また、大きく重いので外に持ち出すにはかばんを選びます。
動画編集をするのでなければ、あえて15インチを選ぶ必要性はないかと思います。ノートパソコンの場合、デスクトップと違って、小は大を兼ねるという考え方もあります。家庭内モバイルでも片手で持てる13インチと両手で持たないと辛い15インチでは快適性に大きな差があります。
外に持ち歩くという前提で考えると、MacBook Pro 13インチとMacBook Retina 12インチの二択になりますが、基本的にMacBook Pro 13インチを選びましょう。MacBook Retina 12インチは、MacBook Pro 13インチより3割ほど軽いですが、そのせいで性能が大幅に削られています。MacBook Retina 12インチを選ぶ場合は、完全なサブ端末(メイン端末としてMacBook Pro 15インチやiMacを持つ前提)としないと大きなストレスを感じ続けることになります。
MacBook Pro 15インチの選び方
MacBook Pro 15インチはカスタムの幅が少ないので、よほどのことがない限りCTOせずにヤマダ電機などで値切って買った方がお得です。SSD容量が256GBと512GBいうこと以外大きな差はないので、SSD容量で選べばいいと思います。どうしても、1TBや2TBの容量が必要となるのでしたら、CTOをしてください。
MacBook Pro 13インチの選び方
MacBook Pro 13インチは標準RAM容量が8GBとなっているので、メイン端末として使う場合は、CTOしてRAM16GBにしておくのがいいでしょう。サブ専用機であれば、店頭モデルでも問題ない場合も多いです。
店頭モデルを選ぶのであれば、SSDの容量で選べばいいと思います。256GBで事足りるのであればTouch Barなしモデルを選ぶという選択肢もあります。512GB以上必要となるのであればTouch Barありモデルになりますが、サブとして割り切るのあればCTOをするより、店頭最上位機種を買った方がいいと思います。
メイン利用でCTOをするのであれば、拡張性で選ぶといいでしょう。Touch BarなしモデルはUSB-Cが2ポート、Touch BarモデルはUSB-Cが4ポートとなっています。通常のUSB(USB-A)はついていないので、基本的に変換コネクタ(ケーブル)が必要となります。
私のオススメモデルは、メインで使うのであればTouch Barあり512GBモデルをRAM16GBにCTOしたモデルになります。ただし、プログラミング目的の場合はTouch Barよりファンクションキーの方が便利な場合も多いので、Touch BarなしモデルをRAM16GB、SSD512GBにCTOしたものを選ぶという選択肢もありでしょう。
MacBook Retina 12インチのCTOについて
MacBook Retina 12インチについては、完全にモバイル専用のサブ端末で、性能的にもテキスト作業がメインとして使うことが前提となるので、CTOをするメリットはほとんどありません。MacBook Retina 12インチをCTOするぐらいなら、MacBook Pro 13インチを買った方が満足度は高いです。
オススメモデルは、店頭モデルの最下位モデル(core m3/RAM 8GB/SSD 256GB)が良いでしょう。他記事にも書きましたが、2017年モデルのCPUをアップグレードすることによるメリットは全くないといっても良いでしょう。RAMもテキスト用途の最軽量の使い方であれば、若干Swap(RAMが足りなくてSSDに書き出す)が発生しますが、大きな性能低下はありません。
MacBook Retina 12インチの位置付けは、iPadをmacOSで使いたいというような人が選ぶべきだと思っています。性能的にはiPad Proの方が上だと思っています。
最後に
私は、MacBook Pro 15インチとMacBook Retina 12インチの組み合わせで使っています。MacBook Retina 12インチは基本的にモバイル用途で、自宅で使うときもカレンダー、Twitter、iTunes、メモ帳、Skypeなどを任せているような状態です。実のところ、テキスト作業といってもExcelすら重い状態です(苦笑)。RAWの現像を大量にするなどのことをするのであれば、MacBook Pro 13インチを選んだ方がいいでしょう。
参考記事